☆僕は
人付き合いが苦手でリスクを忌避し、内に篭もり、物ぐさで協調性に欠ける。けれど「楽しいと感じた事」は好きで突然ハマりだすという、客観的に厄介な男だ。
厄介な男は、呼吸をしている大半の時間、自分の世界で「面白いもの」を作り上げられたらと考えている。それは自身が楽しむためのものだ。
しかしながら、自発的に面白いものを作れるほどの自身に内在するイマジネーションや欲望は、希薄だったりする。たまに降ってくる事があるのだけれど、内に篭った自身の過去の記憶からのリバイバルであり新規性は薄い。仮に周りが新しいと感じてくれたとしても、当人にはデジャヴであり、それは最早「面白いもの」では無くなっていた。
僕は天才じゃない。
ヒトリで楽しめる天才ではなかったんだ。
普通の人より遅かったかもしれないけれど、最近そんな事を感じ始めている。
☆リスクの裏側
新しいモノを取り入れる事。それはまごう事なき他者の情報である。不確定性の権化たる他者の情報である。あー恐ろしい。恐ろしい。
しかしながらその恐ろしいものを受け入れなければ、新たなる「面白いもの」に触れる事はできない。少なくとも内に篭っているのとでは状況は異なる。
その先には困難な事が待っている。それは「面白いもの」とのトレードオフ。
ずっと篭っていても良いが、いざそれを欲した時に、膝が上がらない老人となっていたら悲しいのだろうと感じる。
- 作者: 九鬼周造
- 発売日: 2012/09/27
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る