レイトショー館内。
ダウンジャケットを着た僕の首にはしっとり汗が滲んでいた。
ダウンジャケットを脱いだのは、スタッフロールが流れている時で、「サービス!サービスぅ!」(三石琴乃さん)を期待して待っていた。
最近の映画って、スタッフロールが終わるとあっさりと照明が付いて、現実に引き戻される事が多い。
なんとなく今回もそんな気がした。
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宇部新川駅…?
知らない。
アニメ作品に現実世界のモチーフやメタ表現をコラージュする手法は、「まごころを君に」やカレカノでお馴染みだが、宇部新川駅はもっと現実よりだった。
庵野秀明の物語を直喩していた。
おいおい。
衒学的な引きの表現もできたであろうシン・エヴァンゲリオン。
残念ながらとても綺麗にまとめられていて、「もうエヴァは終わりだよ」と突きつけられているように感じた。
僕らを弄んでくれたエヴァンゲリオンは終わりなのか?
あーだこーだ考察するヲタクの僕らはもう必要ないのか。
アスカには「気持ち悪い」と言って欲しかった。
おっきくなったアスカは少し素直になっていた。もうお母さんの呪縛からも解放され、相田ケンスケが優しく包み込んだ。
ハッピーエンドかよ。
エヴァンゲリオンがハッピーエンドなのかよ。
嘘だろ?
パラレルワールドと思い込む事で溜飲を下げたいヲタク。
その割に微エロ表現とか差し込んできてモニョる。
この辺り、スタジオカラー内部でのカット毎の演出陣の割り当てが想像できて面白い。
けど、そういうんじゃないんだよ。
ガイウスの槍で無双する「ざくっ!シュキーン!ざくっ!シュキーン!」とか面白いんだけど、そうじゃないんだよ。
骨子がハッピーエンドなんだよ。
「もうエヴァは終わりだよ」
に収束していくんだよ。
僕が望んだエヴァンゲリオンは、永遠にあーだこーだ言う物語だったように思う。
少し寂しい。
あとシンジさんはイスカリオテのマリアと仲良くなって羨ましいなぁと思ったのだが、あれもどうなん?
知らないうちに誰と誰がねんごろになってるみたいなリアリティがあるけれどもさ。
そんな。そんな。
そんな終わり方かよぉ
☆追記
1週間エヴァの事をずっと考えていて、その結論として株式会社カラーについて書いてみました。
deokisi.hateblo.jp