久しぶりに気の向くままにチャリを走らせてみようと午前中に出かけ、本格的に遠くに行く前に、お友達の家の前を通ると、お父様が庭先にいらっしゃったので談笑し、お友達も起床してきたので3人で談笑した。僅かばかりのお互いの変化や考え方などをディベートする良い時間だった。
お友達とのお話を切り上げた後、実家の前を通ると、久しぶりに父親を目撃したので挨拶に行く。日頃会っていないので、家の中で会わない限りは僕の事を即座に認識する事はできず、「誰かと思った」とおっしゃられる。うん。わかる。私も貴方の立場であれば同じ事を言うのだろうから。昼食を食べていかないか?と言われたが「いや、やめておきます」と断り、明日は父の日なのでウナギを送っておいた事を告げ、僕はサイクリングを再開した。
誰も居ない公園。
僕が子供の頃、集団心理に侵された子供達から根も葉もない侮辱を受けた場所でもあり、その時一緒に居た知らない大人は何もしてくれなかった。
世の中はクソである事の一端をこの公園で学ばせてもらったのだ。
公園には学びがある。
大分県立病院だ。
中に入った事はない。
外はとても天気が良く、絶好のアウトドア日和ではあるのだけれど、鉄筋コンクリート造のその中には、アウトドア的活動もできず、死に際の人間達がいるのだろうか。
僕もいずれお世話になるのかもしれない。
河川敷である。
初夏の太陽がジリジリと肌を刺激するが、風が心地よい。
途中、高校生のチャリ集団と交差したのだけれど、彼ら一人ひとりが「チワッ!」と挨拶して通過していくので、視線を合わせずに適当な間隔で会釈をした。おそらく野球部の人間なのだろう。その挨拶は野球部の時だけするのだろうけれど、見ず知らずのオッサンに挨拶してくれる事は少し嬉しいものだった。
子供の頃歩いた道。
特に楽しかった思い出は無い。
ミニ四駆が流行っていた時は走らせたりしていたかもしれない。いい迷惑だ。
再開発によりいろんなものが変わったけれど、変わらない場所もちらほらあるので、サイクリングやお散歩をすると思わぬ発見があったりする。
というわけで、チャリを漕ぎすぎて脚がパンパンなのだけれど、僕はこれからジムトレーニングに行くのである。