新し出会いが嫌いなわけではないけれど、歳を取るごとに人間のある程度の振れ幅は見えてきて、可能性の低い面白い人間への出会いをいつしか求めなくなった。
過去の記憶の中で印象深い人間達を思いながら生を全うする日々である。
あの頃のあの人々と過ごした自分自身の事。
全てが今では変わってしまっている。
センチメンタルという感情というわけでもない。
これは昔から何も変わっていない事柄。
貴方の両親やその上の両親も「知っていた事」。
生まれた時から何も変わっていない。
感情は幻想。
事実は事実。
貴方の魂はいつだって傍に在った。
思い出に長らく頼って生きてきたのに、少しづつ思い出を忘れてしまっている自分に気づく。
貴方にとっての思い出の消費期限知ってる?
人は忘れてしまう。
そして、いつしか居なくなってしまう事。